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■ワインの種類と選び方
ワインの味や香りは、ぶどうの品種が大きく関わってきます。ぶどうの代表的な品種を覚えておくと、味のイメージが分かり、選びやすくなりますよ。フランスの2大産地であるボルドーとブルゴーニュの代表的なぶどうを覚えておくといいでしょう。
ボルドー |
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•カベルネ・ソーヴィニヨン(赤):タンニンが多く、コクがある •メルロー(赤):ソフトだがコクがある •セミヨン(白):ボルドーの白の代表品種 •ソーヴィニヨン・ブラン(白):爽やかでフレッシュな酸味が特徴 |
ブルゴーニュ |
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•ピノ・ノワール(赤):ブルゴーニュを代表する品種。タンニンが控えめで、果実味が強い •ガメイ(赤):ボジョレーで使われる品種。酸味、渋みは軽くフレッシュ •シャルドネ(白):クセがなく、香りゆたかな品種。シャブリ地区のシャブリが有名 •ムスカデ(白):ロワール地方のムスカデに使われる品種 |
■ワインの味
ワインの味は酸味が決め手となります。リンゴ酸のようなフレッシュなものから、乳酸のような熟成したものまで幅広いのがワインです。酸味の種類とバランスが料理との相性を決めます。例えばムスカデ(ミュスカデ)という白ワインはリンゴ酸が強く、辛口で爽やか。同じ白ワインでも、シャブリは乳酸が強めなので、コクがあります。
■美味しく飲むワインの温度
一般的に赤ワインは室温、白ワインは冷やしてというのを聞いたことがあると思いますが、実は温度は酸味と関係しているのです。ムスカデはビールと同じくらいの約5℃、シャブリは約10℃が美味しく飲める温度です。赤ワインの場合の室温とは14〜19℃程度のこと。暑い季節は赤ワインでも少し冷やした方がよいこともあるのです。
■自分にあったワインの見つけ方
ワインは飲んでみたいけど、あまりに種類が多くて、どう選んだらよいか分からない…。そんな悩みのある人も多いようですね。レストランの場合は、ソムリエに頼んだ料理に合うワインを相談するとよいのですが、自宅で飲むためにボトルを購入する場合は、すっきりした味、コクのあるもの、甘口のものなどと味の指定をするよりも、こんな料理に合わせたいと相談するとよいでしょう。例えば4〜5人で焼き肉パーティをするとか、鍋料理に合わせたいという風に。またワインは価格帯がとても広いので、予算を決めておくのも大切です。
■揃えておくと便利なワイングッズ
◎コルク抜き
エアポンプ式やハサミ型など、色々なタイプがありますが、一番よくみかけるスクリュー型をおすすめ。スクリュー型は慣れないと、まっすぐに入れるのが難しいですね。上手に抜くコツは、真ん中に差したら、ビンを回す事だそうです。ソムリエナイフは、ボトルのカバーを切ったり、テコの力を利用してコルクを抜きやすくする工夫がしてあります。
◎ワイングラス
大別すると口が大きく開いたブルゴーニュ型と、口のすぼまったボルドー型に分かれます。口が大きく開いていると香りが立ちやすく、口のすぼまった形は香りがこもりやすいため、それぞれの産地ワインの特徴を生かしたグラスです。チューリップのような形は、ブルゴーニュの白を飲むのに適しています。細長い形をしたフリュート型はスパークリングワインの気泡が飛ばないようにするためのグラスです。
知っておきたい
ワインラベルの読み方
ワインには色、香り、味の3つの要素で、無限の楽しみがあるのですが、なによりも食事をおいしくしてくれることが一番です。ワインと料理の相性は、マリアージュ=結婚といわれるくらい、互いを引き立てあうために大切なものです。ワインをより美味しく味わうために、知っておきたい知識や、ワインに合う料理をご紹介します。
和食に合うワイン
相性のよいものを選べば和食にもワインは合います。使う調味料との相性で選べば、失敗しません。例えば、てんぷらを塩であっさり食べるなら、辛口の白ワイン、ムスカデがおすすめ。醤油に辛子などちょっと濃いめのものには白でもコクのあるシャブリを。三杯酢など少し甘めの調味料には甘口のドイツワインがぴったりです。また、すき焼きなどしっかりした味には、赤ワインが合います。
白ワインに合うレシピ
魚介類が合いますが、特にレモンを使った爽やかな料理がおすすめ。ご紹介するのは、車海老と帆立のソテー ニンニクバターレモン汁添え。海老と帆立をソテーして、ニンニクバターのソースでいただきます。
ロゼに合うレシピ
ハモのプロバンス風ソースを紹介します。ハモのソテーに、トマト、ニンニク、エシャロット、パセリを煮詰めたソースを。トマトを使った料理にロゼがぴったりです。
赤ワインに合うレシピ
ローストビーフやステーキ、シチューなどの肉料理が合います。ご紹介したほほ肉の赤ワイン煮込みは、当然赤ワイン。オリーブオイルで人参、セロリ、玉ねぎの角切りを炒め、ほほ肉を炒めてブランデーでフランベしたものを加え、赤ワイン、コンソメで90分ほど煮込みます。
シャンパンに合うレシピ
発泡して爽やかなシャンパン。選ぶのに困ったときは、シャンパンと言われるくらい、オールマイティにどんな料理とも合います。チーズなら特にカマンベール系がおすすめです。ブルーチーズのようなクセのあるものには、赤ワインを合わせましょう。
ワインカクテル
あまりアルコールに強くない人におすすめなのは、ワインカクテルです。食前酒にもぴったりです。代表的なものを紹介しましょう。
キールロワイヤル…クレームドカシス+シャンパン(またはスパークリングワイン)
ミモザ…オレンジジュース+スパークリングワイン
スプリッツァ…白ワイン+ソーダ
キティ…赤ワイン+ジンジャーエール
■ワインが余ったら?
飲みきれなかったワインはバキュバンという器具を使って、空気を抜いて栓をしておけば1〜2日くらいは、そのまま飲めます。スパークリングワインの場合は炭酸を逃がさないように密閉性の高いストッパーを使いましょう。また、余ったワインを料理に使ってもいいですよ。ビーフシチューや鶏肉の煮込みなどの味をワンランク上にしてくれます。ワインゼリーなど、デザートに使うのも洒落ています。